ときがわ町立玉川小学校でICT研修を実施しました(2021年度 2回目)

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玉川小学校でICT研修を実施しました

2021年6月22日(火)8時30分から16時まで、玉川小学校でICT研修を実施しました。
この日は丸1日の長丁場ということで、栗原と風間の2名で伺いました。

先生方と授業に入り、児童のタブレット活用をサポートしました。
この日の流れは以下のとおり。

【2時間目 1年生】
・Meetの接続(校内の離れた場所での接続確認)
・Jam boardでお絵描き

【3時間目 5年生①】
・ClassroomからGoogleフォームで作成したテスト2種類の実施
・調べ学習

【4時間目 6年生】
・他の生徒が書いた書道作品を見て、Meetでチャットに投稿
・Meetで写真の共有

【5時間目 2年生】
・Meet接続
・ClassroomからWEB上でプログラミング

【6時間目 5年生②】
・Meet接続
・ClassroomからGoogleフォームで作成したテスト2種類の実施

実施内容

(2時間目)1年生

最初は2時間目の1年生の授業。
実施した内容は以下のとおりです。

・Meetの接続(校内の離れた場所での接続確認)
・Jam boardでお絵描き

まずはClassroomからMeetに接続していきます。
Classroomの起動まではすごくスムーズに、みんな慣れた様子で「黒板のマーク?」と聞きながらClassroomを立ち上げていました。

そしてMeetのリンクをクリックしましたが、大半はすぐにつながりましたが、やはり30人近くいると数人は接続に時間がかかる子が散見されました。
最後までつながらなかった子は、比較的通信が安定する廊下側に移動し、なんとか全員接続することができました。
全員がそろうまでに5分以上とられてしまうのはロスが大きいので、今後は課題ですね。

接続が確認できたところで、今度は数人ずつ教室を出て別の場所に移動し、教室にいる担任の先生とコミュニケーションがとれるかを試してみることにしました。

教室を出て別の場所に移動する子どもたち

場所によっては通信環境が悪いところもあったようで、何度も接続が切れてしまうような子もいました。

それでもなんとか教室と離れた場所でもコミュニケーションがとれることは確認できましたので、子どもたちに教室に戻ってきてもらいます。

みんなが教室に戻ったところで、いったんMeetの接続は切り、次にJam boardを使ってお絵描きをしました。

当初はJam boardではなくカメラ機能で写真を撮ろうとしたのですがうまく起動せず。
28台中1台しか起動しないという状況でしたので、急遽、Jam boardでのお絵描きに変更しました。

自分の指がペンになったのが嬉しそうで、みんな思い思いにお絵描きを楽しみました。

(3時間目)5年生①

3時間目は5年2組の授業。
ローマ字に慣れていない子が多いということで、ローマ字とともにキーボードでのローマ字入力を練習するというのがテーマでした。

実施した内容は以下のとおりです。

・ClassroomからGoogleフォームで作成したテスト2種類の実施
・調べ学習

まずは先生がGoogleフォームで作成したテストを生徒にやってもらいました。
さっそく前回の研修を活かしていただき、嬉しいです。

テストは「ローマ字テスト」と「理科のテスト」の2種類。
見ていると確かにローマ字入力に苦戦している子が多いようで、ローマ字とキーボードをいったりきたりしながら、打とうとする文字を探していました。

意外にも自分の名前の漢字が一番難しいみたいですね。
特殊な読みをする名前だと変換で一度で表示されないため、一文字入れては戻り、また一文字を繰り返していました。

また、Googleフォームで作成したテストでの問題点も明らかになりました。
研修の際は、「自動採点をするならば選択式で」とお伝えしていましたが、記述式の問題が多くありました。
自動採点にしてしまうと、漢字にした文字が違うなど、答えはあっていても表記方法の違いで「不正解」と判断されてしまいます。
そうすると、児童は何が間違っているのかの理解ができず、混乱してしまうような気がしました。

テストをするのはいいのですが、振り返りの時間がなく、終わったら次のテストや課題に進むように指示があったので、誰が何をやっているのか、どういうつまずきがあったのか、内容を理解しているのか、みんながテストを回答し終わったのかなどが把握できていなかったのではないかと思います。

やはり時間を区切ってテストを行う、何が間違っていたか、どうしてできていなかったかの振り返りを行うなどのチェックポイントを授業のどこかで入れるといいですね。

進捗が違うのはいいのですが、なし崩し的に「みんながよくわからないことをやっている状態」にならないよう、一定のコントロールはできるようにしておくといいかと思いました。

(4時間目)6年生

6年生では、書道の授業の中でタブレットが活用できないか試したいということでした。

実施内容は以下のとおりです。

・他の生徒が書いた書道作品を見て、Meetでチャットに投稿
・Meetで写真の共有

まずはお手本を見ながら、「旅行」という文字を書きます。

書き終わったところでタブレット登場。
ClassroomからMeetに接続します。
Meetに接続できたら、他の人が書いた作品を見て、上手だと思った人の名前をチャットに投稿していました。

教室にいる生徒が一斉に動くのと、机の上には書道の道具が出したままなので、机の間を通るときにはなかなかハラハラしました笑

その間に先生が試しに何人かの生徒の作品を写真に撮り、それをMeetの画面で共有するということもやってみました。
たとえば各生徒にそれぞれ書いたものを写真に撮り、Jam boardのシートに1枚ずつ貼り付けて、オンラインで鑑賞会をするというようなこともできそうですね。
それならば書道の道具を気にすることもなさそう笑

上手な人の作品を見たら、それを踏まえて、再度書道にチャレンジ。
最後にもう一度実践に戻ってくるのがいい構成だなと思いました。
さすが学校の先生は違いますね。

(5時間目)2年生

給食、掃除の時間を挟んで、5時間目は2先生の授業。

既に机は廊下の方を向いていて、先生から児童のタブレット画面が見やすいようになっています。
ちょっとした工夫ですが、授業を進めやすくするこういうちょっとした工夫の積み重ねは大事だと思います。

実施した内容は以下のとおりです。

・Meet接続
・ClassroomからWEB上でプログラミング

まず自分のタブレットを取りに行くところから始まりました。
最初に先生から、全員そろうまではタブレットを開かないことなど注意事項が伝えられました。

出席番号順に、3グループにわけて受け取りにいったのですが、驚いたのがその間の子どもたちの行動や姿勢です。

タブレットを受け取るために席を立った子たちは、きちんと椅子を机の中に入れてから教室を出てタブレットを取りにいきます。
ずっと見ていましたが、1人も疎かにする子はいませんでした。
そして戻ってきた子はきちんと座ってみんなが揃うのを待っていました。

もちろんその後のことを考えると、できるのであればタブレットを開き、Meetの接続までどんどん進めておいた方が全体の進捗としては早くなるのかもしれません。
ただ、先生の指示をしっかり聞いたり、ルールを守るということが、余計な注意の時間を省き、授業を効率的にするのだということに気づかされました。

タブレットの使い方に慣れてくればある程度、子どもたちの自主性に任せるにしても、低学年やまだ慣れない初期の時期は、やるべきことを明確にして、ルールを守るということは、学ぶ環境を整えるという意味で大事なんですね。

さて、全員そろったところで、ClassroomからMeetに接続していきます。
一斉に接続したため、少々時間がかかる子はいましたが、ブーブー文句を言ったり、席を立って動き回ったりするような子はおらず、待つところは待って、比較的スムーズに全員の接続が確認できました。

その後は、「プログル」というサイトを使って、プログラミングの学習。
ロボットをゴールまで導くにはどういう指示をしたらいいかという課題に取り組みました。

Meetがスムーズに接続できたためか、十分時間が残っています。
予想以上に課題が先に進んでしまい、2年生で習っていない「角度」を入力しなければゴールできない問題に突入してしまうという場面も見られました。

そういうときのために予め何かほかの課題を用意しておくといいかもしれませんね。
嬉しい誤算でした。

(6時間目)5年生②

この日最後は5年2組の授業でした。
Meetの接続のほか、5年1組と同じくGoogleフォームで作成したテストに取り組みました。

ただ、タブレットは用意したものの、うまく充電できておらず、他の子と一緒に作業することになった子が4分の1ほどいました。
いざ使いたいときに使えない、ということがないようにしっかり充電方法を確認しておく必要がありそうです。

Meetの接続は少し通信の混雑も見られましたが、大きな遅れもなく、タブレットを使えない子以外の全員が接続を確認できました。

次のGoogleフォームのテストは、同じく「ローマ字」と「理科」。
5年生の担任同士でフォームの共同編集者にして、共有していたそうです。
これも先生方の負担軽減につながりますね。

やはりローマ字やローマ字入力に慣れない子もいる様子。
自分の名前の漢字変換に苦労しながら取り組んでいました。

理科のテストは、問題に対する回答というよりは、回答の表記の方法によって採点結果が左右されてしまった子が多いようでした。
たとえば、Googleフォームで自動採点する場合、正解が「ヨウ素液」となっていると、回答が「ようそえき」だったり「ヨウ素液」だったり1文字でも正解の表記と違うと「不正解」として処理されてしまいます。

今回はローマ字の練習も兼ねていましたのでやむをえない部分もありますが、やはり記述式でのGoogleフォームのテストは注意が必要そうです。

採点結果に対して、テスト実施後のフォローがなかったのも気になりました。
児童は結果が出ても、「どうして不正解なのか」が理解できていませんでした。
回答が間違っているのか、表記が違うから「不正解」になったのか、しっかり理解できていないとテストをやった意味や効果が適切に得られないのではないかと思います。

このあたりもしっかり考えていきたいですね。

今後の課題

前回の教員向け研修から一段ステップアップし、今回は実際の授業でタブレットを活用しようということでした。
これまで玉川小学校では、以前に授業を見学させていただいたお二人の先生が先頭を切って進んでいましたので、他の先生方も引っ張られてグイグイ前に進んできたようです。

研修で実施した内容をさっそく実践していただいたのが嬉しいですね!

課題としては、持ち帰りの実施となると、持ち帰りの際に一度ログアウトしてから校外に持ち出すことになるので、児童が一人でログインを行えるかどうかがポイントになるのではないかと思います。
ベイビーステップということで、まずはそこをファーストステップにしてもいいかもしれませんね。

玉川小学校の皆さま、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

埼玉県草加市出身、坂戸市在住。2児の父。越谷市役所に14年間勤務し、農業や商工業、伝統工芸振興、企業誘致などに携わり、多くの新規事業を手がける。比企起業塾第2期生。2020年3月起業。埼玉県比企郡を中心に、行政や中小企業のお助けマンとして、官民連携、新規事業開発、地域教育、関係人口づくりなどに取り組む。地域プロジェクトコーディネーター。共著に『地域でしごと まちづくり試論』(2021年2月発行)

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