筑波大学附属坂戸高校×ときがわ町コラボ企画 第2弾「うどん」編~有限会社 高栁製麺所様を訪問しました~(2022年10月13日)

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筑波大学附属坂戸高校×ときがわ町コラボ企画 第2弾「うどん」

筑波大学附属坂戸高校とときがわ町のコラボ企画 第2弾として、筑波大学附属坂戸高校産の小麦を使った「うどん」(乾麺)をつくり、販売しようというプロジェクトが進行中です。

使うのは、ユメシホウという小麦。
本来はパン用の小麦ということですが、高校でうどんをつくったところとてもおいしかったそうです。

今回は「販売実践」という授業の一環として、この小麦の小麦粉を使って乾麺をつくって販売するというプロジェクトを、生徒さん主導で実施することになります。

パートナーになっていただくお願いのため、筑波大学附属坂戸高校のS先生と、ときがわ町の高栁製麺所様に伺いました。

専務の高栁正志さんにご対応いただきました。(ありがとうございます!)

高栁専務からのアドバイス

高栁専務によると、いろんな地域から地粉での乾麺製造の依頼があるんだそうですが、乾麺は通常の生麺と比べて製造が難しいのだそうです。

  • 地粉は小ロットになり、大手のメーカーでは対応できない
  • その年に収穫されたものが持ち込まれるため、うまくいかなかったときに代わりのものがないことが多い。初めてその粉でつくるため一発勝負のようなところがある
  • 単一品種のみの地粉100%だと味の調整ができない。麺にはなってもおいしくなければ意味がない
  • 強力粉だと乾麺を乾燥させる工程で麺同士がくっついてしまうことがある
  • 製粉状態によって、真っ白な麺をつくるのが難しい

また、乾麺として販売する上で、最低限決めなければならないことについてのアドバイスもいただきました。

  • 売り方、値段をどうするか?
  • ゆで方の説明が必要
  • 袋詰めの方法、パッケージ
  • 名前
  • つくる数量、1袋あたりの量

担当のS先生によると、高栁さんとのやりとりは今後生徒さんが直接することになるそうですが、12月に販売するスケジュールということで早急に決めていく必要がありそうです。

話を進めるうちに、なんと高栁専務とS先生は同い年で、大学も同じ東京農業大学ということが判明しました。
なんという偶然!

「それじゃあ断れないなー」と高栁専務(笑)

さっそく週明けからスタートすることになりました。

今後の取り組みが楽しみですね!

工場見学

せっかくの機会ですので、工場の様子も見学させていただきました。

なかなか年季の入った機械です。

「直せる人ももういないので、どこか不具合が出れば自分で直して使ってます。古いけど、昔の機械は融通がきく。」

今の機械は精密で人間の手間がかかりませんが、精密ゆえに故障したときに何もかもがストップしてしまうリスクがあるそうです。

逆に昔から使っている機械は、小麦粉の状態やその日の気候などに合わせた人間のカンや経験が必要で、手間もかかりますが、逆にいうとちょっとした調整が可能で融通がきくといいます。

なるほど!

乾燥部屋も見せていただきました。

ドアをくぐると、たちまちむせかえるような小麦の香りが漂ってきます。
夏場はもっと匂いが強いそうです。

窓から差し込む光が反射して、設備や建物が積み重ねてきた歴史も相まってなんともいえない美しさです。
もはや尊くすら感じられました。

「ここが一番好き。ずっとここにいたい」と高栁専務はいいます。
乾麺づくりは経験が頼りで難しいといいますが、それがおもしろいのだそうです。

移動手段や時間を考えると、生徒さんが来るのはなかなか大変かもしれませんが、ぜひ生徒さんたちにもこの光景を見てもらいたいですね。

できた商品そのものだけではなく、つくり手の方の顔や工場の風景も商品を構成する大事な要素になるはずです。
こうしたつくり手のストーリーをもっと表に出せるといいなと感じました。

高栁専務、S先生、貴重な機会をありがとうございました!

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この記事を書いた人

埼玉県草加市出身、坂戸市在住。2児の父。越谷市役所に14年間勤務し、農業や商工業、伝統工芸振興、企業誘致などに携わり、多くの新規事業を手がける。比企起業塾第2期生。2020年3月起業。埼玉県比企郡を中心に、行政や中小企業のお助けマンとして、官民連携、新規事業開発、地域教育、関係人口づくりなどに取り組む。地域プロジェクトコーディネーター。共著に『地域でしごと まちづくり試論』(2021年2月発行)

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