「株式会社 木屋製作所」様(東松山市)の撮影を行いました(2023年5月22日)

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こんにちは!
ときがわ社中の風間です。

2022年度に続き、比企地域元気アップ実行委員会様からの委託事業「ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業」2023年度版がスタートしました!

地元高校生を対象として、比企地域+1自治体の計9市町村( 東松山市、小川町、吉見町、嵐山町、滑川町、ときがわ町、川島町、鳩山町、東秩父村)の企業様27社の紹介動画を撮影しています。

2023年5月22日(月)、埼玉県東松山市にある「株式会社 木屋製作所」様の埼玉工場にお邪魔して、動画撮影を行いました。

撮影の様子を差しさわりのない範囲で公開しています。

基本情報

会社名:株式会社 木屋製作所(埼玉工場)
事業内容:情報通信インフラ、自動車、熱交換器などの金属部品の製造
従業員数:約100人(埼玉工場のみ)(男女比 7:3)
創業:昭和21年(埼玉工場は昭和45年)

※2023年5月22日時点

目次

代表者インタビュー

代表取締役会長兼社長の横山さんにお話を伺いました。

―― 御社の事業内容を教えてください。

 情報通信、自動車の金属製品のプレス製造を行っています。
 当社は固定電話や無線などの情報通信に関する金属部品に端を発しましたが、27年前に社長を継いだ当時から、情報通信系だけでなく自動車部品に展開すべく研究開発を行ってきました。
 自動車業界は素人で、新規参入した頃には既に競合がひしめいていましたが、その中でも自社の特色を出せないかと研究開発や人材育成に長年投資を行ってきました。
 その結果が今につながったと考えています。
 現在では新たにリチウムイオン電池関連の部品にも進出しています。

―― 金属を扱っているのに、なぜ「木屋」なのでしょうか?

 「木屋」は屋号です。
 創業者である祖父が新潟出身で、ご先祖様が元は城下町で炭屋をやっていたそうです。
 祖父が東京に出てきて、昭和21年に父と共に創業したときに、屋号である「木屋」を使ったと聞いています。

―― そうなんですね! 炭屋から情報通信、自動車、リチウムイオン電池と社会の変化に合わせて業態を変更してきたんですね。将来はどのような会社への発展を目指しているのでしょうか?

 情報通信、自動車、リチウムイオン電池の3部門はおかげさまでまだ伸びしろが大きいと感じています。
 固定電話が下火になりましたが、無線分野では5G、6Gとこれまでのノウハウを活かした製品づくりができています。
 また、自動車関係でもエンジン車からEV車への転換が進もうとしていますが、当社が手がける部品は冷却装置関連が多く、EV車になくてはならないものなのでこれからますます需要が増えると見込んでいます。
 さらにSDGs、環境への配慮は社会的な要請になってきていますので、そうした再生可能エネルギー分野への展開にもより一層力を入れていきたいと考えています。

―― 社会の変化を踏まえた技術開発や人材育成に力を入れてこられたのですね! その中でどのような人材を求めていらっしゃいますか?

 高校生は当社にとってき貴重な人材であり、まさにトップマターとして位置づけています。埼玉工場の近隣の高校は毎年訪問しています。
 親元を離れて社会人として足を踏み出すわけですから、立派な社会人を育てることは当社の義務であると考えています。甘やかすばかりではなく、社会人としてのけじめや義務といった厳しさもしっかりと身につけ、「働く」という意識を持ってもらえるように、3、4年かけてじっくりと教育していきます。
 入社後は年の近いメンターを付け、いつでも相談できる体制をとっています。
 パワハラ、セクハラは一切許さないと強く言っていますので、もちろん結婚や相手の仕事の都合などによる退職はありますが、正社員の離職はほとんどありません。

―― 入社後は将来どんな社員になってもらいたいですか?

 人生の新たなチャレンジのために、仮に転職することになったとしても、どこに出しても恥ずかしくない「立派な社会人」になってもらえるような育成に取り組んでいます。手に職をつけるということだったり、資格の取得にも積極的に取り組んでもらっています。それは自分の一生ものの資格になることですので。
 また、そうして頑張って資格を取ったことに対して、会社でもしっかりと評価するようにしています。

―― 最後に高校生の方、これから就職先を選ぼうとされている方に向けたメッセージをお願いします。

 決してキレイな職場ではないかもしれません。ですが、ものづくりは日本という国の基本をつくっている職業だと思います。社会人として、つくったものがどう社会に貢献できているかを目で見ることができるやりがいのある仕事です。そうしたことにプライドを持って働いてほしいです。
 当社に限らず、ものづくりの世界に飛び込んでもらえればと思います。

―― ありがとうございました!

社会の動向を踏まえつつ、常に将来に向けた技術革新へのチャレンジ、人材育成への思い。横山さんの経営者としての姿が印象に残ったインタビューでした!

若手社員インタビュー

入社5年目のMさんにお話を伺いました。

―― 御社への入社を決めたきっかけ・理由を教えていただけますか?

 もともと機械をいじることが好きで、モノづくりに興味がありました。木屋製作所の工場見学で精密な自動車部品を造っている光景を見て、とても魅力を感じたので、入社を決めました。

―― ものづくりのどんなところに興味があったんでしょうか?

 自動車の部品に興味がありました。

―― ピンポイントだったんですね! 普段はどんなお仕事をされているんでしょうか?

 UL600tサーボプレス、300tサーボプレス、UL6000順送プレスのオペレータとして、自動車部品を生産しています。木屋の技術が詰まった金型で高品質な製品を造っていることや、実際にその製品が自動車に搭載されて走っていることに、とてもやりがいを感じています。

―― このお仕事をしていてやりがいや嬉しいと感じるのは他にどんなときがあるでしょうか?

 プレスは細かい機械の調整、段取り作業、設備のメンテナンス、安全に対する知識など身に付けなければならないことが多いですが、分からないことが1つ1つ分かるようになり、知識が増えスキルが身についていることが実感できることが一番嬉しいです。

―― 逆に仕事をしていて大変だなと感じることはどんなことでしょうか?

 順送系のプレスに関しては、覚えることが多く、最初の年は、頭がパンクしそうになり大変でした。その中でも、先輩社員が親身になって一から教えていただき、今では後輩社員に指導できるまでに成長することができました。

―― どのようにして知識やスキルを身につけていったんでしょうか?

 先輩方に聞きながら、やりながらという感じです。1、2年くらいではなかなかできないことですが、5年の積み重ねがあって、だんだんできるようになってきたことが実感できるようになりました。

―― 最後に高校生や就職先を考えている方に向けたメッセージをお願いします。

 とてもやりがいがあり、成長を感じられる仕事だと思います。
 本人のやる気次第で様々な研修を受けられたり、資格取得することも可能ですので、モノづくりに少しでも興味がある方は、ぜひ一緒に働きましょう。

―― ありがとうございました!

インタビューの後、「ほかにどんな会社を検討していたのか」という話題になりました。

するとMさんから、日本の一大自動車メーカーの名前が。
決め手はなんだったのかと聞くと、「既にできている部品を扱うより、部品をつくってみたかったから」との答え。

大手自動車メーカーにも勝る、ものづくりの魅力が当社には詰まっているんですね!

仕事の様子

ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業とは

「ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業」とは、卒業後に就職を希望する地元の高校生と地域企業のマッチングを促すことを目的とする事業で、2022年度に始まりました。

「地元には良い企業はあるのに知られていない」
「よく会社のことを知らないまま入社して、こんなはずじゃなかったと早期に退職してしまう人が多い」

こうした課題を解決するために、比企地域+1自治体の計9自治体(東松山市、小川町、吉見町、嵐山町、滑川町、ときがわ町、川島町、鳩山町、東秩父村)からなる比企地域元気アップ実行委員会様が企画しました。

9自治体から条件にあった企業をそれぞれ3社をピックアップし、就職を希望する高校生向けに最大27社分のPR動画(1社あたり約5分)を制作します。

制作した動画は比企地域元気アップ委員会のYouTubeチャンネルで公開するほか、対象企業様のHPなどでご活用いただく予定です。

公開は2023年7月を予定。

※2022年度事業につきましては、こちらのページをご覧ください。

2023年度対象企業様一覧(撮影が終了した企業様を記載しています)

東松山市
高橋精機株式会社 様
・株式会社 木屋製作所 様

小川町

滑川町
森林公園観光株式会社 様
株式会社 滑川環境保全 様
社会福祉法人 滑川珠美園 様

ときがわ町
みはし株式会社 様

川島町

吉見町

鳩山町

嵐山町

東秩父村

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この記事を書いた人

埼玉県草加市出身、坂戸市在住。2児の父。越谷市役所に14年間勤務し、農業や商工業、伝統工芸振興、企業誘致などに携わり、多くの新規事業を手がける。比企起業塾第2期生。2020年3月起業。埼玉県比企郡を中心に、行政や中小企業のお助けマンとして、官民連携、新規事業開発、地域教育、関係人口づくりなどに取り組む。地域プロジェクトコーディネーター。共著に『地域でしごと まちづくり試論』(2021年2月発行)

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