「槻川林産木工有限会社」様(東秩父村)の撮影を行いました(2023年5月30日)

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こんにちは!
ときがわ社中の風間です。

2022年度に続き、比企地域元気アップ実行委員会様からの委託事業「ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業」2023年度版がスタートしました!

地元高校生を対象として、比企地域+1自治体の計9市町村( 東松山市、小川町、吉見町、嵐山町、滑川町、ときがわ町、川島町、鳩山町、東秩父村)の企業様27社の紹介動画を撮影しています。

2023年5月30日(火)、埼玉県東秩父村にある「槻川林産木工有限会社」様にお邪魔して、動画撮影を行いました。

撮影の様子を差しさわりのない範囲で公開しています。

基本情報

会社名:槻川林産木工有限会社
事業内容:木製建具の製造・販売
従業員数:40人(男性30人、女性10人)
創業:昭和35年6月28日

※2023年5月30日時点

目次

代表者インタビュー

代表取締役の伊藤さんにお話を伺いました。

―― 御社の事業内容を教えてください。

弊社でつくっているのは、ほとんどの建物で使われている建具で、その中の木製建具をつくっています。
和室に使われている障子や、木質の芯材を組んで表面に化粧合板を貼り付けた「フラッシュドア」というものなどです。

―― 具体的にはどういった施設で使われることが多いのでしょう?

 戸建住宅のほか、幼稚園や保育園、ホテル、学校などのような施設向けの建具も製造しています。

―― このあたりですと林業が盛んだったり、和紙の産地も近いですが、そうした地元の素材を積極的に使うといったような取り組みはあるのでしょうか?

 弊社では設計はしていないため、建具問屋や内装工事業者さんからの発注を受けての受注生産となるのですが、材料も発注者の指定によるものですので、基本的に地元材の活用ということは特に行っていません。
 ただ、木材の活用ということでいうと、もともと障子製造工程で出た端材を有効に使えないかということで、フラッシュドアをつくり始めたという経緯があります。端材をただ捨ててしまうのではなく、新たな商品の素材として有効活用できています。
 今では生産量はフラッシュドアの方が障子よりも多くなっています。

―― そうなのですね。将来的にはどのような会社への発展を目指されているでしょうか?

障子をつくれる工場が全国的にも非常に少なくなってきています。このままでは木製の障子という日本の和の文化が途絶えてしまうという危機感があります。
少し大げさにいうと、日本の和、障子の文化を守りたいと思っています。
ただ守るだけでなく、障子やフラッシュドアともに新しい機械や技術を取り入れて、発展し続けられる会社、そしてお客さまから必要とされる貴重な会社になっていきたいですね。

―― 次に求める人材像についてお聞かせいただけますでしょうか?

ものづくりが好きで、できれば木が好きな人が良いですね。
いろんなことに興味を持って、目の前で今起こっていることにちゃんと参加してくれるような人を求めたいです。

―― 将来はどんな社員になってもらいたいですか?

技術的には、カンナやノミを使った職人的な部分と、機械を使うオペレーター的な部分がありますが、それはいずれ必ずできるようになります。
まずは物事をよく観察して、なぜそうなっているのかをできるだけ理解しようと努力していただきたいと思います。その上で、自分の考えや意見を言えるような社員になってもらいたいですね。

―― 最後に高校生の方、これから就職先を選ぼうとされている方に向けたメッセージをお願いします。

もし入社してもらえたら、一度、自分たちでつくった建具が入った旅館やホテルに泊まりに行ってもらいたいです。仕事をしているうちに、必ず旅館やホテルの仕事も入ってきます。自分たちがつくった建具が納まっているいるのを見ると、なんともいえない嬉しさやこういう仕事をしていることへの充実感が得られると思います。
自然に囲まれた環境の中で、本物の木を使った建具を、木の温もりや温かさに触れながら、私たちと一緒につくりませんか。
共に成長していきましょう!
皆さんと一緒に仕事ができる日を、社員一同楽しみにお待ちしています!

―― ありがとうございました! 

若手社員インタビュー

入社7年目のNさんにお話を伺いました。

―― 御社への入社を決めたきっかけ・理由を教えていただけますか?

 大学を出て別の会社に就職してから3度転職して4社目となります。祖父と父親が大工をやっていたこともあり、子どもの頃から身近に木があったことに気づき、慣れ親しんだ木を扱う仕事をしたいと思い切って地元に戻ってきました。

―― もともと貴社のことはご存じだったのでしょうか?

 求人票を見て知りました。正直、ドアをつくる仕事がどういうものか最初はわからなかったのですが、非常に居心地がいい職場だと感じました。

―― どのようなところで「居心地がいい」と感じたのでしょうか?

 仕事内容だけでなく、職場の人間関係も含めて自分には合っていると感じています。以前いた会社ではそれがまったく合わなかったので。

―― 普段はどのようなお仕事に従事されているのでしょうか?

 特定の作業の担当ということはないのですが、フラッシュドアの下地になる芯を組んだり、その芯にベニヤを貼った後の切断、ガラスのはめ込み、額を付けるなど、全体の流れの中で必要なところでの作業を行っています。

― 障子ではなく、フラッシュドアの方を手がけていらっしゃるんですか?

 基本はそうです。ただ障子の方の手が足りないときにはヘルプに入ったりすることもあります。

―― まさしく多能工的な働き方をされているんですね。仕事をしていてやりがいや嬉しいと感じるのはどんなときでしょうか?

 日々の作業の中で、それまでの経験を活かして効率良く仕上げられたり、失敗しなかったり、自分の成長を実感できたときは嬉しいです。

―― 逆に仕事をしていて大変だなと感じることはどんなことでしょうか?

 受注生産なのですが、ときどき失敗が許されない一品物の注文が来ることがあります。材料がそれしかなく、やり直しがきかないので、非常に緊張しますね。

―― 最後に高校生や就職先を考えている方に向けたメッセージをお願いします。

 ドアは家や学校だけでなく、どんな建物にも必ずある身近なものです。これから社会へ出る学生の皆さん、新たな世界へのドアを私たちと一緒につくりませんか?
 お待ちしております!

―― ありがとうございました!

最後はステキなガッツポーズで締めくくっていただきました!

(実はテイク1ではガッツポーズが控えめでカメラに映りませんでしたので、テイク2でかっこよく決めていただきました笑)

仕事の様子

職人としての技術と機械のオペレーターとしての技術の両面に注目して撮影を行いました。

今では珍しい手作業でのカンナがけも拝見することができました。

杉でできた障子枠

近くのフラッシュドア工場に移動して撮影

フラッシュドアの芯の部分

ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業とは

「ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業」とは、卒業後に就職を希望する地元の高校生と地域企業のマッチングを促すことを目的とする事業で、2022年度に始まりました。

「地元には良い企業はあるのに知られていない」
「よく会社のことを知らないまま入社して、こんなはずじゃなかったと早期に退職してしまう人が多い」

こうした課題を解決するために、比企地域+1自治体の計9自治体(東松山市、小川町、吉見町、嵐山町、滑川町、ときがわ町、川島町、鳩山町、東秩父村)からなる比企地域元気アップ実行委員会様が企画しました。

9自治体から条件にあった企業をそれぞれ3社をピックアップし、就職を希望する高校生向けに最大27社分のPR動画(1社あたり約5分)を制作します。

制作した動画は比企地域元気アップ委員会のYouTubeチャンネルで公開するほか、対象企業様のHPなどでご活用いただく予定です。

公開は2023年7月を予定。

※2022年度事業につきましては、こちらのページをご覧ください。

2023年度対象企業様一覧(撮影が終了した企業様を記載しています)

東松山市
高橋精機株式会社 様
株式会社 木屋製作所 様
伊田テクノス株式会社 様

小川町
松岡醸造株式会社 様
日本梱包運輸倉庫(小川営業所) 様

滑川町
森林公園観光株式会社 様
株式会社 滑川環境保全 様
社会福祉法人 滑川珠美園 様

ときがわ町
みはし株式会社 様
株式会社 清藤家具製作所 様

川島町

吉見町
第一プレス工業株式会社 様

鳩山町

嵐山町

東秩父村
秩父鉱業株式会社 様
・槻川林産木工有限会社 様

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この記事を書いた人

埼玉県草加市出身、坂戸市在住。2児の父。越谷市役所に14年間勤務し、農業や商工業、伝統工芸振興、企業誘致などに携わり、多くの新規事業を手がける。比企起業塾第2期生。2020年3月起業。埼玉県比企郡を中心に、行政や中小企業のお助けマンとして、官民連携、新規事業開発、地域教育、関係人口づくりなどに取り組む。地域プロジェクトコーディネーター。共著に『地域でしごと まちづくり試論』(2021年2月発行)

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