株式会社トキン工業様(ときがわ町)の取材・撮影を行いました(2022年6月8日)【ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業㉒】

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4月26日にスタートした、比企地域元気アップ委員会様の「ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業」による地域企業PR動画制作。

地元高校生を対象に、比企地域9市町村( 東松山市、小川町、吉見町、嵐山町、滑川町、ときがわ町、川島町、鳩山町、東秩父村)の地域企業様最大27社の動画を撮影しています。

6月8日(水)はときがわ町にお邪魔し、以下3社の撮影を行いました。

①株式会社 ツーワン 様 
②株式会社 飯山製作所 様 
③株式会社 トキン工業 様 ⇒ 今回の記事はこちら

この日の撮影はあやこちゃん。(ありがとうございます!)

目次

株式会社 トキン工業様(ときがわ町)

株式会社 トキン工業様は、粉体塗装による金属部品の塗装を手掛けている会社です。

昭和59年に入間市で創業しましたが、住宅地が近いと匂いや騒音がクレームになることが多いため、交通の便と環境の良さからときがわ町の山の中にある工業団地に拠点を移しました。

特徴は最大6mもの大きさに対応でき、建設機械や風力発電、携帯電話基地局、クリーンルームといった大型部品を扱っていること。
それらを塗装はもちろん、塗装前の洗浄からワンストップで対応できることが強みです。

「トキン」の由来は将棋の「と金」から。
将棋の駒でもっとも弱いとされる「歩」でも、一歩一歩前進することで「金」にもなれるという想いが込められているそうです。

今は一般的になっている粉体塗装(粉状の塗料を吹き付け、焼き付けることで固定する塗装方法)をいち早く導入したノウハウと実績も強みで、某大手企業の全国にある店舗の大型看板も一手に担っています。

塗装においては発色の仕上がりはもちろん、用途による環境の違いを考慮した耐久性も重要。
ホームドアのように精密機器として扱われるものもあります。
長年、粉体塗装を手掛けてきたノウハウで、お客さまの要求に合った塗装方法の提案も可能だといいます。

代表者インタビュー

代表取締役の中山社長にお話を伺いました。

塗装業界は、製造業の中でもいわゆる「5K(きつい、きたない、きけん、かっこわるい、かえれない)」と揶揄されることもあり、廃れてきている産業だといいます。

でも身の回りにある金属製品で塗装されていないものは少なく、「塗装が最終的な製品の価値を決める」という自負と誇りを持って取り組んでいるそうです。

「塗装することで初めて製品になる」
「製品に命を吹き込むのが塗装」

この言葉が印象的でした。

求める人材像として、どんな企業にも共通するかと思いますが、自分で考えて行動できる、新しいことに対してオープンでチャレンジができる人を求めているそうです。

また社員が成長することはもちろん、会社も成長していかなければならないため、一緒に将来を考えて成長していきたいと語ってくれました。

高校生へのメッセージ
「何事に対しても常にフレッシュな気持ちで、たくさん失敗してください。そして失敗を乗り越えることで成長していってほしいと思います。当社に興味を持っていただけましたら、ぜひお待ちしています!」

中山社長、ありがとうございました!

社員インタビュー

入社12年目のSさんにお話を伺いました。

Sさんは比企地域出身で、31歳と若くしてグループリーダーも務めています。

子どもの頃からプラモデルが好きで、ミニ四駆をラッカスプレーで塗装して遊んでいたこともあり、塗装業界に興味があったといいます。

実際に入社してみると、一口に塗装といっても扱うものによって使う薬品など塗装方法がまったく異なるため、覚えることが多かったのが大変だったそうです。
「正直、塗装を甘く見ていた」といいます。

「最初は塗装を任されることはありませんでしたが、先輩の補助について覚えたり、技術向上に励むうちにスキルも上がり、仕上げを任されるようになったときは嬉しかったです」と語ってくれました。

高校生へのメッセージ
「どんな仕事でも楽な仕事というのはないと思います。自分が好きなことを探し、いろんなことに挑戦して、手に職をつけてください」

Sさん、ありがとうございました!

社内の様子、商品撮り

工場の中を拝見して気づくのは、やはり扱うモノの大きさが大きいこと。

塗装前に部品についた汚れや付着物などのゴミを洗浄する工程がありますが、こうした大型の部品がすっぽり入るほどの設備を持っている会社はなかなかないそうです。
こうした設備を整えるには広い工場が必要なんですね。

粉体塗装は粉状の塗料を部材に吹き付けて着色するのですが、ただ吹き付けただけでは粉をまとっているにすぎないので、指でこすると粉が落ちてしまいます。
これを大きな窯で高熱を加える(焼き付け)ことで色が定着するのだそうです。

工場の中でとりわけ目をひいたのは、ロボットによる吹き付け作業。

2m四方もありそうな看板に、象の鼻のような動きでロボットが粉を吹き付けていました。

人間がこれだけ大型のものをやろうとすると、どうしても途中で移動が必要となり、その部分にムラができてしまうのだそうです。
作業効率よりも、圧倒的に品質を担保することを目的としてロボットを導入したということでした。

ロボットというと、自動化=効率化というイメージがありますが、品質向上のためという場合もあると知ることができたのが新たな気づきとなりました。

株式会社 トキン工業の皆さま、ありがとうございました!

ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業とは

「ふるさと比企で高校生と企業をつなぐ縁結び事業」とは、卒業後に就職を希望する地元の高校生と地域企業のマッチングを促すことを目的とする事業です。

「地元には良い企業はあるのに知られていない」
「よく会社のことを知らないまま入社して、こんなはずじゃなかったと早期に退職してしまう人が多い」

こうした課題を解決するために、比企地域の9自治体(東松山市、小川町、吉見町、嵐山町、滑川町、ときがわ町、川島町、鳩山町、東秩父村)からなる比企地域元気アップ委員会様の令和4年度の新規事業としてスタートしました。

今年度は実験的に、9自治体から条件にあった企業をそれぞれ3社をピックアップし、就職を希望する高校生向けに最大27社分のPR動画(1本あたり約4分)を制作します。

制作した動画は比企地域元気アップ委員会のYouTubeチャンネルで公開するほか、対象企業様のHPなどでご活用いただく予定です。

公開は2022年7月頃を予定。

撮影した企業様一覧

以下から撮影の様子をご覧いただけます。

動画はまだ公開されていません。
公開されましたら改めてご案内させていただきます。

【東松山市】
梅田真空包装株式会社様
関口産業株式会社様
株式会社 大村製作所 様
株式会社トーコー 様

【川島町】
笛木醬油株式会社様
ベジプロフーズ株式会社様
幸立化成工業株式会社

【小川町】
セキネシール工業株式会社様
株式会社 多久製作所 様
比企光学株式会社 様

【東秩父村】
株式会社 小島光学製作所 様
秩父技研工業株式会社 様

【吉見町】
千葉金属工業株式会社 様
有限会社 杉山樹脂工業 様
有限会社 アジア工研 様

【嵐山町】
株式会社 秋葉製作所 様
株式会社 長沢製作所 様

【滑川町】
島野精機株式会社 様
モリヤ株式会社 様

【ときがわ町】
株式会社 ツーワン 様
株式会社 飯山製作所 様
株式会社 トキン工業 様

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この記事を書いた人

埼玉県草加市出身、坂戸市在住。2児の父。越谷市役所に14年間勤務し、農業や商工業、伝統工芸振興、企業誘致などに携わり、多くの新規事業を手がける。比企起業塾第2期生。2020年3月起業。埼玉県比企郡を中心に、行政や中小企業のお助けマンとして、官民連携、新規事業開発、地域教育、関係人口づくりなどに取り組む。地域プロジェクトコーディネーター。共著に『地域でしごと まちづくり試論』(2021年2月発行)

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